2017年2月3日金曜日

難民キャンプに猫を連れてきたシリアの家族 「猫も家族だから見捨てることはできない」

家族を見捨てることは絶対にできない。住み家を奪われ命からがら逃げてきた避難所に猫を連れてきたシリアの家族

こちらはヨーロッパに流入している偽難民ではなく本当のシリア難民の方々の実話です。
シリアはほぼ全土が破壊され人が住めるような状態ではありません。以下の記事に登場する方々も住み家を奪われ難民キャンプに必死で逃げてきました。ただし、飼い猫と一緒に。

飼い猫が彼等の心の支えになっています。彼等が飼い猫を置き去りにせずに一緒に連れて逃げてきたことは称賛に値します。心温かい方々だからできるのだと思います。このように小さな動物をとても大切にしている罪のない人々まで爆弾で攻撃し殺害する行為は本当に許せませんね。

内戦や災害で苦しむのは人間だけではありません。動物たちも同じように苦しみます。人間は何とか避難所まで逃げてきて何とか生き延びることも可能かもしれませんが、動物たちは人間が連れ出さない限り、瓦礫の中で餓死してしまいます。ですから被災しても必ずペットも連れ出して頂きたいと思うのです。動物たちも人間と同じ大切な命です。

日本では災害時にペットや家畜を置き去りにして人間だけが避難所に逃げてくるケースが多いのですが、本当はそのようなことがあってはならないと思います。
災害大国日本では、ペットも、そして、できれば家畜も安全な場所に避難できるようなシステムが必要です。生き物を苦しめる国は繁栄しないのではないでしょうか。
被災した時に救出できるのは人間だけと言われそうですが、自分たちが飼っている動物たちを置き去りにするということは動物は死んでも仕方ない、かまわないという思いが心のどこかにあるのでしょう。


自宅に置き去りにされた動物たちは飼い主に捨てられ、瓦礫の中で悲しみながら餓死していきます。彼等がそのように悲惨な目に合うことを想像することは難しくないはずです。

避難場所では、プライバシーもなく、自分たちが生きていくだけで精一杯と感じるでしょう。そして赤ちゃんの泣き声や他人のイビキがうるさくて眠れないなどとイライラすることもあるでしょう。そんな状況下で避難所にペットを連れて行くことはできないと、家族は他人に遠慮してペットを家に置き去りにするケースが多いと思います。

同じ命を救うのに他人に遠慮する必要などないと思います。赤ちゃんを持つ母親も泣き声がうるさいからと言って他人に遠慮する必要はありません。(保育園がうるさいと言って文句を言ったり保育園の設置に反対する人たちは同じように避難場所でも不満を感じやすいのかもしれません。)
残念なことに、戦後の日本人は様々な事情のある方々をごく自然に受け入れる寛容さがなくなっているような気がしてなりません。

もちろん日本の避難所では(外国とは全く違い、犯罪も殆どなく)規律や秩序が守られ皆が助け合って困難を乗り切られていることでしょう。
ただ、被災しているのは赤ちゃんも動物もみな同じですから、差別なく受け入れて頂きたいと思います。

もちろん、エサの問題やトイレの問題を解決しなければならないと思いますが。。。
私はうちの猫と必ず一緒に逃げます。外出中に災害が起きたら、危険を覚悟してでも、まずは家に戻って、オーバル顔でくりくりきょとんとした目を持つ黒と茶色の毛の生えた愉快な飼い猫を助け出します。
可愛い家族(ペット)を置き去りにしてまで自分だけが生き延びようなどとは思っていません。

ところで、こちらのシリア人のご家族は今消息が分からないそうです。どこかで無事に飼い猫と暮らしていることを祈るばかりです。

さてと、明日も晴れそうなので山へハイキングに行こうと思います。日曜日は山に雪が積もりそうなのでその前に行ってきま~す!

http://karapaia.com/archives/52232923.html

家族を見捨てることは絶対にできない。
住み家を奪われ命からがら逃げてきた避難所に猫を連れてきたシリアの家族


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 シリアでは2011年の内戦勃発以来、40万人以上の人命が失われた。そして、自らの命を救うため国を逃れた男性、女性そして子どもたちは1100万人にものぼると言われている。

 2016年の春、故郷に別れを告げ長い道のりを徒歩で進む無数の家族たちのなかに、生まれて間もなく爆弾の爆発で孤児となった1匹の子猫とともに難民キャンプで過ごす家族がいた。

 その子猫の名はタブーシ。すべてを失った家族にとって、飲み物や食べ物、寝る場所も分かち合ってきたタブーシはかけがえのない存在だ。明日のことさえわからない不安にさいなまれながら、彼らはその子猫を決して置き去りにはしない、と語っていた。

難民キャンプで子猫と暮らす一家

 去年の春、ギリシャ国境のイドメニにある難民キャンプで足止めされていた一家。彼らはそこで出会った人道支援団体、IRC国際救難委員会のメンバーに1匹の愛猫にまつわるエピソードを教えてくれた。

彼らの愛猫タブーシ
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 その一家は自国をあきらめ、生きていくために広大なトルコを徒歩で横断した大勢の人々の一部だった。彼らは何百キロもの道のりを歩き続け、イドメニまでたどり着いた。

 彼らが連れていた小さなオス猫は、戦いの真っ只中に生まれた。母猫はシリアの首都ダマスカスにあった家屋が爆撃された際に命を落とした。その子猫を産み落として間もない頃のことだ。

 すべてが吹き飛んだ跡地に残るがれきの中から彼を救い出したのがその一家だ。彼らは爆発を生き延びた幸運な子猫の生還を喜び、アラビア語で"ぽっちゃり"を意味するタブーシと名づけ、以来寝食をともにしている。

タブーシのことは絶対に見捨てない

 移民キャンプで、タブーシは先が見えないままテントで暮らす他の家族や子どもたちを楽しませてくれる。一家の若い女性は「タブーシは自分の命です」と語った。

 彼らはタブーシを通して平和だった頃の日常を思い出しているのかもしれない。

タブーシがいなければ生きていられなかったという女性
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彼を愛する家族たち
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タブーシを見放すなんてありえないという彼ら
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しかし、その出会いを最後に一家の消息は不明となっている。彼らが安全な場所に落着き、再び故郷に戻ることができたかを確認するため支援スタッフが捜索を続けているが、膨大な家族数によりその行方はつかめていない。

IRCのFacebookより。当時の一家の様子

(転載はここまで)
http://blog.livedoor.jp/wisdomkeeper/